皆さん・・この夏も元気に過ごしておりますか?
長かった梅雨の後の猛暑・・猛暑・・そして台風。
でも、文字通りの季節の移ろいでしょうか?
私は、岩手に帰省しておりましたが・・行く前は午前中は何とかエアコンに頼らずにいたのですが、
帰省の後はもう我慢が効かなくなりました。
同じ位の気温でも湿度が低いと身体がとっても楽でした。
もう、多湿に耐えられません。
まぁ・・もう8月も下旬に差し掛かろうとしている時期です。
もうちょい辛抱ですね。
今回は「初秋」の風を感じて貰えるように「萩」をテーマにしました。
「万葉集」の中から、一首を色紙に書いてみました。
作者は「大伴家持」です。
万葉集の歌の中でも「萩」を題材にしたものは142首で最多だそうです。
しかもそのほとんどが詠み人しらずの歌だそうです。
いかに「萩」という花が庶民の生活に溶け込んでいたかがわかります。
制作手順です。
色紙を用意します。
ドーサ引き・・の色紙が扱いやすいです。
縦位置に置き、萩の茎を渋めの緑(黄緑に少し黒を混ぜる)で上から風に流れているようにたらし描きます。
次にマメ科の花なので丸めに葉っぱを描きます。
3枚で一つ・・として描くとわかりやすいでしょう。
花はピンクと薄紫の2色で同じように丸めにちょんちょんと描き入れます。
乾いたら「白露」をたらし込みの要領で大きめに青ベースで書き、乾かないうちに黄緑・ピンク・を落とします。
隣に「珠と見るまで置きける」を墨色で細目に中心がずれないように書きます。
右に少し大きめに「さ男鹿の 朝立つ野辺の 秋萩に」を縦に長く書きます。
最後に黄色・ピンク・空色で筆しぶきを飛ばして完成です。
まっすぐに書くのが今回のポイントです。
ドーサが引いてあるので、軽く鉛筆で中央ラインを引いても後から消しゴムで消せます。
「朝霧の立ち込める野辺に影絵のように男鹿の姿が浮かぶ。
手前の萩は一瞬、白珠(真珠)かと見まがうほどに
美しい白露に光っている。」・・・という意。
少しでも初秋の風を感じて頂ければ嬉しいです。
次回の挨拶は「やっと涼しくなりましたね・・」から始まりたいものです。
ではもう少し、体調に気をつけながら残暑を乗り切りましょう。
さとだて