暑い日々が続いております。
蝉もここぞとばかり鳴きちらし・・朦朦とした熱気が身体にまとわりつきます。
・・・と言葉で書くだけで「暑さ」倍増です。
言葉を聞いた時に頭でイメージする事柄は大きいです。
この頃は「残暑お見舞い申し上げます。」よりは「縁側・打ち水・夕涼み・・」などの言葉の方が涼しさを届けられるのではないでしょうか。
季節は必ず巡り・・「夕方は涼しくなりましたね。」という時期ももうすぐです。
私は・・と言えば、涼しすぎる「フィンランド・ヘルシンキ展覧会」にもうすぐ出発です。
「古代文字・遊書」の表現のレッスンをしている「宙―sora」のグループの半数くらいのメンバーで開催します。
ヘルシンキの郊外都市のエスポーという町の図書館で展示させて頂く事が出来ました。
今月の誌上レッスンはこの時のワークショップで使うカードを紹介します。
「古代文字のデザイン」というジャンルになるでしょうか。。。
「宙」という文字の「円朱小篆書体」をアレンジしました。
どうやって作ったのか・・の手順を示しますので参考してに自分なりに文字表現してみて下さい。
紙は洋紙の水彩紙を使っています。(画仙紙以外であればOK。)後用意するのは
墨汁や黒の水彩絵の具と赤の絵具のみです。
先ず、反故紙に薄墨を作ります。
カードなどを半分に折った物の角に薄墨つけてカード上で引きずり、四角っぽいベースをつくります。
乾かないうちに濃い墨で筆しぶきを散らします。
次が難しいのですが、平筆や小さ目のファンの筆で濃い墨でカード右にくるっと円を描きます。
(このカード作りの中で1番難しいところです。)
出来ましたら、割りばしや筆の頭(毛のついていない方)に墨や絵具をつけて「宙の古代文字」を書きます。
墨をたっぷりつけて太いラインや割りばしの向きをかえて細いラインを出したりします。
ここは上手・下手・・のないところです。
締める意味でカードの縁墨をつけて横ラインをつけます。
白の絵具があれば少し短めのラインを少しいれてもいいですね。
アクセントに赤のポチと金と赤の筆しぶきを散らして完成です。
今回は展覧会の開催年月を数字のハンコであしらっています。
朱色の落款も良いアクセントになりますね。
このような「文字アート」は文字の出来・・よりも全体のレイアウトがとても完成度を左右します。
考え方としては「余白をどの位置にどれくらい作るか・・」です。
「余白を書く」と考えるとわかりやすいでしょうか?
(返ってわかりにくい?)
高い物でなくて構いませんのでフレーム(額)にいれてあげるとグッとアート感が出ます。
今のヘルシンキは日本でいうと初冬の感じらしく、長袖やコートを用意して行きます。
ワークショップはパリ展やバルセロナの時と同じように「名前を漢字で書いて」差し上げます。
色紙はかさばるので今回はこのカードの裏を使用します。
写真を撮ってきますので、来月に載せる予定です。
ワークショップは2日間だけで、あとはエストニアのタリンを訪ねたり、ムーミン・マリメッコ・・といった定番コースを回ってきます。
さて、どんな海外展になることやら・・
この時の作品や様子などは来春開催予定の横浜での「文字アート展」で紹介します。
では来月はお土産話も含めてのお届けになります。
お元気で。
さとだて